ロックとお酒とバイクを愛するロマネスクのマスターは、レッド ツェッペリンとスズキのバイクがお気に入り!

意志のある音

意志のある音

ロマネスク当時、発売されたばかりのレーザーディスクで一番最初に購入したのが、
1969年、デビューしたばかりのレッド・ツェッペリンのスタジオライブだ。
「幻惑されて」を見た時はおどろいた。

当時、もうすでに何回となく演奏したであろう「幻惑されて」なので、
即興演奏とは言えないのだろうが、
基本的にはテーマ部分以外はアドリブというか?即興演奏なのだ。

そしてそこには、強力なサウンドの「意志」というものがエンディングまで、
途切れることの無い緊張感をもって存在していた。

3人の演奏には当然圧巻されっぱなしだったが、何回か見てるうちに
ロバート・プラントの存在感に気がついた。

だって、歌ってない時間のほうが断然長いんだもの。
で、その間ロバート・プラントは何やってるか?というと、マイクケーブルを
引きちぎれんばかりに引っ張ったり、長髪をふりみだして頭をふったり、
ときには仁王立ちになってただ立ってるだけだったり・・・

ロバート・プラント

それでも彼のパフォーマンスには必然があり、存在感がステージを支配していた。
「音の意志」というものと一体になっていたのだった。

そんな感動から10年以上経ったある日のことです。
ボクは、とあるライブハウスのPAオペレーターとなっていました。
ロックからジャズまで、何でもござれのライブハウスだったのだが、その日はJAZZの日。
ピアノトリオにサックスがゲストというメンバーで、リハーサルを開始。

基本的にはこのようなメンバー構成では、「電気」を使わないのが普通だ。
ジャズ・ミュージシャンはなるべくだったら「電気」を使いたがらないのだ。
もちろん大きな演奏会場では、そういうわけにはいかないけどね。
なるべく生音で勝負したいのだ。

これにヴォーカルが加わったり、ベースがエレキベースだったりすると事情が変わってくる。
ときには、大きな音を出したいユニットだってある。

ピアノにはエレキベースが聴こえるが、エレキベースは「ピアノを少しモノターで返してくれ」
と要求があったりする。

と、まあこんな感じなのですが。この日の出演者は、このライブハウスが初めてのメンバーだったので、ボクにも彼等の好みが分かりません。

軽く1曲合わせた後に、ボクがピアニストに訊きました。
「ウッドベースは聴こえますか?モニターから軽く出しましょうか?」
そのときの、ピアニストからの答えがカッコ良過ぎ!

意志のある音は聴こえます。もし聴こえなかったら、音に意志が無いからです。」

「・・・はあ、そうですか?」というしか、ありませんよね(笑)
ボクも仕事ですから、なるべく皆に気持ちよく演奏してもらいたいだけなんだけど。

ということで、その日のボクの仕事はアップライトピアノの蓋を開けて、また閉めたコトだけでした。
そしてボクのココロに残ったのは、「意志のある音」による演奏ではなく、ピアニストからの言葉だけだったのです。

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